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2022年8月8日 #0066 トウモロコシが食べたくて

こんにちは。岐阜市で保険代理店を営んでいる株式会社L’s(エルス)の河合淳司です。皆様、如何お過ごしでしょうか。お盆の帰省に絡めて旅行など楽しんでいらっしゃる方も多いと思います。有意義なひと夏の思い出つくりになるといいですね。

先日、岐阜県の北部にある白川郷(※1)に遊びに行ってきました。

キッカケは合掌造りが目的でなく、実家でつくっているトウモロコシがカラスに食べられて全滅したので新鮮なトウモロコシを求めてGO。(笑)

遊び心から始まる旅の醍醐味

私は『遊び心』を大切にしています。

遊び心:不可欠な要素ではないが、あれば楽しいこと。(余裕から出た)いたずら的な気持ち。(Googleより)

 

以前、山梨県の山道を通りかかった時に露店販売で売っていたトウモロコシがとても新鮮で美味しかったのが忘れられません。採りたては生のままガブリっと食べると、とても甘くてフルーツのようです。

 

私は前職(JA)の時にお客様に同行して旅行の引率をする機会が沢山ありました。種類も様々で企画から参加募集、当日の引率、全てを行うパターンから系列会社の持ち込まれた旅行企画に引率だけ選ばれるパターンなど仕事で色々な場所に連れていってもらいました。もちろん、仕事としての参加(引率)なので開催のスピーチ、集合時間の呼びかけ、人数点呼、食事の際のお酌など旅行代理店の真似事を経験できました。

 

どうしてもお客様に分かり易く、コンセプトを明確にしようとすると旅行行程表は余裕を持って事前に段取りするので極力、想定外は排除しますサプライズより安定感のある旅が鉄則になります。

 

数年前に人伝いで『旅行は事前に計画して遂行するもの』という概念が壊されるキーワードを知りました。『ミステリーツアー』(※2)という概念です。

 

最近はインターネットの発達で自宅に居ながら世界中の観光名所の風景が楽しめます。地域の特産品もネットショップを通して自宅まで取り寄せられます。

昔より、間違いなく『お手軽』になって何かと忙しい現代人には効率的にリゾート気分を満たしてくれます。コスパ重視の思想が影響しているのでしょうか?現地まで行く手間やお金より、手っ取り早さが持て囃されています。

 

お手軽の裏に隠れてる『抜け落ちる何か』を知っていてお手軽を選ぶなら良いと思います。

もちろん、忙しい人には『現地に赴く時間がないから、せめて気分だけでも』を味わう事ができます。

けど、『現地に訪れる時間が捻出できるなら』体験しにいく事をオススメします。

もう一つ、欲を言えば計画しすぎない・作り込みすぎない旅はスリリングで楽しいです(笑)

『訪れる事で得られる何か』が沢山、眠っている事が多いからです。

ただ、注意してほしいのは事前にキッチリと無駄なく旅をすることが楽しめる方には不向きです。何故なら、効率的に段取りが進まないことが多いからです。複数での旅の場合、ケンカになってしまうリスクもあるので時間に余裕があってコンセプトに理解がある場合に限りますので状況次第では採用しないでください。このプランは臨機応変に動くことが楽しめることがポイントになります。現地で『あっ、楽しそう』をみつけることが得意な人、旅に求める優先順位が場所・モノでなく、人・その場特有の肌感覚に触れたい人向けとも言えます。

 

例えば、

・有名な観光名所で案内をしている地元のガイドさんに話しかけてみる→観光名所への思い入れ、地域の人がどんなスタンスで観光名所をみているのかが分かる。時に一般の人が知らない物語を教えてもらえることもあり。

・地元の飲食店の方と話してみる→知られていない観光スポット、地元の人は知ってる絶景スポットを教えてもらえたりすることがある

・現地に行かないと分からない天候(体感する気温・天気・時に匂い)→観光名物の産まれた背景を知ることができる

・地元住民をみる(どことなく、ゆったりと生活している・活気があって話しやすい・

観光客に対してどことなくよそよそしい など)→その土地の生活の営み、特性が垣間見える

・有名になっている特産品以外に実は○○も地元ではメジャーである→知られていないけど地域の人には身近に感じていること、名脇役を知ること

日傘 と 聖地巡礼(ひぐらしのなく頃に)

今回の旅のスタートは新鮮なトウモロコシを求めて始まりました。山梨まで行くには時間がないので当初、深く考えずに長野県諏訪市辺りに狙いを定めて高速道路に乗りました。たまたま中央道に入るジャンクションを曲がり損ねて飛騨・高山方面に(笑)

たまたま実家の古屋のDIYを行っているので白川郷の合掌造り集落郡にしました。今、流行りの『古民家再生』に興味があるので昔ながらの建築工法を見て参考にしようと区域をテクテク歩いてきました。夏の白川郷は岐阜市内よりも涼しく、川のせせらぎ音が心地よかったです。観光客はパラパラ、決して多くはありませんでしたがそれなりにいました。外国人の方は全くすれ違いませんでした。

その代わり、20代の男の子2~3人連れのグループや女の子1人の方が多かったように思います。彼等・彼女等は商店街でスタンプラリーをしながら神社で写真を撮っていました(それも順番待ちして)

お土産屋さんの店主さんに声をかけて雑談しているとコロナ以前は外国人観光客の方が多くて最近はアニメ『ひぐらしのなく頃に』の巡礼訪問として若い子達がパラパラと来てくれるようになったそうです。彼等は飲食はしてくてるけど民芸品などのお土産はあまり買っていかないそうです。(考えてみれば目的が違うので当たり前ですが)

 

たまたま、店内の商品を見させてもらっていると和傘が陳列されていました。日傘かや蛇の目傘、番傘など種類もあって拝見させてもらいました。ちょうど、日傘を忘れて暑かったので1本、分けていただきましたが店主さん曰く

「和傘の軸をつくる職人さんがいなくて今では海外から輸入しているんです」

「ちなみに岐阜市にはまだ職人さんがいらっしゃいます。全部、手作りなので値段は張ります」

(私は岐阜市に住んでいてたまたま着物が好きなので岐阜市の和傘はチェックしていています。一度、茶道の青年部の企画で和傘屋さんの取材に行ったことがあります。もちろん、欲しいものリストに入っています)

日本の有名な観光地の品物が海外製だなんて、なんか寂しいなぁ。表面上には分からないけど失われ行くモノ(継承されないこと)は知らないだけで多いんだろうなぁ。

お土産屋さんには全くの一見さんでしたが

「せっかく世界が注目している観光地だし、古くからある日本の芸術品(和傘)なのですからこの値段では安すぎませんか?」

「白川郷の集落郡を和傘をさして歩く文化を作ればいいのではないですか?絵になりますよ!」

軽口を叩いて後にしました。

 

帰り道、ひるがの高原に立ち寄ると活気のある声が。

(ちょっと忘れていた)トウモロコシの販売をしていて売り子さんが一生懸命にトウモロコシの美味しさを伝えてくれていました。

元気でほっこり和ませてもらって気持ちよくGET。

帰宅後、すぐに生のまま美味しく戴きました。

 

旅は人を育て奥行きを広げてくれる機会をくれます。

これからも時間を見つけて様々な『旅』を満喫していこうと思ってます。

このブログを通して何らかの生活のヒントになれば幸いです。

 

(※1)白川郷:岐阜県大野郡白川村萩町。合掌造りの集落郡。1995年にユネスコの世界遺産に登録される

(※2)ミステリーツアー:当日まで参加者は行先を知らされない。目的地・宿泊場所など旅行代理店に委ねたプランで旅を楽しむツアー