一覧に戻る

2022年8月15日 #0072 お囃子(おはやし)に導かれて

おはようございます岐阜市で保険代理店を営んでいる株式会社L’s(エルス)の河合淳司です。皆様、如何お過ごしでしょうか。

3年ぶりに郡上踊り(※1)が再開されています。

コロナ対策で入場制限や終了時間の大幅な縮小はあったものの、その場でしか味わえない臨場感を感じたくて全国から熱狂的なファンが集います。

みんなを巻き込む『場の磁力』

 

私は初日(13日)に参加してきました。踊りを楽しむのは勿論のこと、多様な人間模様が垣間見えて好きです。周りを見渡すと老若男女、どこか初々しいカップル、20代の女性だけのグループ、家族連れ、被り物をしている男性、タトゥーシールの入った外国人女性、80代であろう着物姿の婦人、アニメキャラクターの入っているTシャツを着た外国の方など普段なら交わらないであろう人が集まります

踊り前はそれぞれ他人の行動に関心はないので観光地でよくみる場面で溢れています。お店の前で並ぶ人、SNS映えを狙って写真を人など、自分たちのテリトリー(縄張り・空間)を優先していて自分たちの時間を満喫しています。

 

そんなありふれた観光地の光景が踊りが始まると、少しずつ変化が。

スタートしたばかりは踊りの輪に入れない人がいたり、踊っていても全くリズムが合っていない人(私です。笑)、無難に歩いているだけの人、ひたすら動画を撮っている人などなど。踊りのレベルも素人からベテランまで混在していて、全体がぎこちなく、俯瞰してみているとぐちゃぐちゃです

しかし、点在するベテランを視線で探し、見様見真似で『知っているフリ・踊れるフリ』をしながら踊りを継続。(笑)

そうやって続けていると時にどんどんと全体の踊りレベルが上がっていきます。

また、たまたますれ違った真向いの人が微笑んでくれたり親切な人が隣になると一から振付を教えてくれたりぶつからないように配慮してくれたり人の温かさに触れていると知らず知らずのうちに凝り固まった心の固さが解かされていきます。

その空気を感じ取り、踊りの輪に入れなかった人も、なんとなく輪の外周りで加わって徐々に中に流れる輪に入り、どんどんと輪が大きくなっていきます。

そこまでくると日頃なら気になる周りの視線もへっちゃらです。

良い意味で力が抜けて気が付いたら無心に踊っています。

それがついには場の空気が一つにまとまっていきます。なんともいえない一体感。やめられません。

 

私はいつも休憩用の椅子を持参して空きスペースに置いておきます。椅子の後ろで80代の女性がアルコールとツマミを食べていました。仕草もどこか品のあり目に留まりました。(暗がりだったので気付かなかったのですが)よく見ると浴衣でなく、着物姿です。ことらから話しかける前に先方から声をかけていただきました。

彼女は横浜から、本踊りの全日程(13日~16日)、旅館に連泊して参加されていました。毎年の恒例行事で3年ぶりのこの日を待ちわびていたそうです。彼女は(年齢もあってか)ほとんど椅子に座って踊りに加わっていっません。ただただ、場の空気感を味わっていました。野暮な話はせず、たわいのない会話を楽しみました。

 

名残惜しかったのですが、次の日の予定もあったので今年は早めに会場を後にしました。岐阜市内からは車で1時間で行けるので恵まれている環境にいるので喜ばないといけないなぁと実感しながら帰りました。

もし、このブログを今日見られた方は郡上踊り、オススメです。今晩15日、明日16日も開催されますのでタイミングが合うようなら独特の空気感を体感して欲し

いです。日頃のストレスを解消するにはいい場所です。

 

このブログを通して少しでも生活のヒントになれば幸いです。

 

(※1)郡上踊り:岐阜県郡上市八幡町で開催される伝統的な盆踊り。日本三大盆踊り(徳島県・阿波踊り、秋田県・西馬音内の盆踊り、岐阜県・郡上踊り)、三大民謡(郡上市)に数えられる